三菱UFJ信託銀行が、「×進化するテクノロジー」を軸に、初の単独オープンイノベーションプログラムを始動!(6/29応募締切)
新型コロナウイルスの感染拡大や、デジタル技術の急速な発展など、企業や個人を取り巻く環境は大きく変化している。この変化の波はあらゆる業界に押し寄せ、金融業界にも新規プレーヤーの参入や、従来にないユニークなサービスがみられるようになった。
こうした中、三菱UFJ信託銀行はオープンイノベーションプログラムをスタートさせる。これまでMUFGグループとしてアクセラレータプログラムにも取り組んできたが、今回は初の単独実施だ。
【「信託銀行機能」×「進化するテクノロジー」で企業・個人に必要とされる新たなサービス・価値の創出へ】をメインテーマとする本プログラムは、4つの個別テーマを設定している。(6/29応募締切)
(1)ロボットやドローンなど先端技術で挑戦する企業への新たな資金支援の仕組みの創出
(2)株主総会におけるコンテンツ・運営手法の改革
(3)”かんたん・べんり”で確定拠出年金をもっと身近に!
(4)「金融・信託」と「地理空間データ」を活用した、企業価値向上に繋がる新たなビジネスの創出
そこで今回、プログラムを管掌する執行役員の田中氏と各テーマの担当者に、本プログラムで目指す方向性や、テーマ設定の背景、共創パートナーへの期待などを伺った。
各事業室のニーズを掲げ、信託銀行機能とデジタル技術の掛け合わせにより、新たな顧客提供価値の創出を目指す
▲三菱UFJ信託銀行 執行役員 田中利宏氏
――まず、貴行を取り巻く現在のマーケット状況や課題感、そしてどのような変革が求められているのかをお聞かせください。
田中氏 : 信託銀行は、銀行業務に加え、金銭や有価証券の信託業務、不動産仲介や証券代行など、幅広くかつ専門的な業務を行うことができます。しかし昨今、従前であれば規制に守られていた領域に、金融業界以外のプレーヤーが参入しはじめており、大きな脅威を感じているところです。
そうした中、私たちも従来の領域から打って出る必要があります。そこで当社では、4つの社会課題にフォーカスし、進化するテクノロジーも活用しながら事業を推進しています。
――焦点を当てている4つの社会課題について詳しくお聞かせください。
田中氏 : 1つ目は、「少子高齢化」です。「人生100年時代」ともいわれ、老後資金の確保が課題になります。また、2025年には65歳以上の約5人に1人は認知症になるといわれており、そこに対応できる金融サービスが求められています。
次は、「金融市場の活性化」です。長引く低金利による運用環境が悪化する中、滞留する個人の2,000兆円超の現預金を、成長産業などのマーケットに還流させる仕組み作りが必要です。
そして3つ目は、「ESGの推進」です。この分野では、カーボンニュートラルや企業の非財務情報の開示などのサポートが求められています。
最後は、「個人データの有効活用」です。個人の意思に関係なく、パーソナルデータが企業に収集・利用・販売されており、個人情報を安全に管理する必要があります。一方、個人や企業もデータの有効活用ができていないことが課題です。信託銀行として、データの管理・活用といった点で商品・サービスの提供が求められていると考えています。
――それぞれの課題に対して、どのような取り組みを進めていらっしゃいますか?
田中氏 : まず、 1つ目の「少子高齢化」に対する取組です。認知症対策では、お金の管理を家族が見守ることができる、または代理人設定された家族が代わりに出金できる、「つかえて安心」という代理出金機能付信託をサービス化しています。また、老人ホームや保育園を組み入れたファンドも組成し、間接的に老人ホームや保育園への資金供給も行っています。
2つ目の「金融市場の活性化」については、再生可能エネルギー(太陽光発電や水力、風力発電等)の発電施設を組み入れたファンドを組成し、個人のお客様に向けた金融商品を販売しています。また「Progmat」というセキュリティ・トークンのブロックチェーン基盤を作り、足元では不動産物件を小口化し、個人投資家向けの金融商品組成を行っています。
3つ目の「ESGの推進」では、2つの側面で紹介します。まず、企業のESGに向けた支援策として、コンサルティングや株主との対話・開示支援を行っています。また、もう1つの側面として、私たちは機関投資家でもあるため、責任投資という観点での企業対話やESG投資を行っています。
最後は、「個人データの有効活用」です。昨年、情報銀行サービス「Dprime」を開始しました。Dprimeは、個人情報のコントロールを個人に戻すことと、企業が安全に個人情報を活用できる世界を目指しています。情報銀行サービスを通じて、企業が安全にデータを活用し、個人のお客様に最適な提案をできる環境を作っていきたいと考えています。
――これまでお話しいただいた課題や取り組みをふまえ、オープンイノベーションプログラムを開始する意思決定をされたと思います。その狙いについて教えてください。
田中氏 : 様々な取り組みを進めていますが、私たちだけでは技術・アイデア共に限界があります。そこで、私たちにない技術知見や面白い視点をお持ちの方々と共創したいと考えています。
これまでも、MUFG Digitalアクセラレータなどを通じて、スタートアップ企業との共創を図ってきました。しかし、従来のアクセラレータプログラムでは私たちはただ提案を受けることが中心になっていました。一方、今回のプログラムでは、私たち各事業室が今後取り組みたいテーマや抱えている課題を発信します。そのテーマに沿った共創の提案を頂けることが、一番の違いであり目的です。
パートナー企業がお持ちの技術そのものというよりは、私たちとの共創によって何を実現したいのか、挑戦してみたいことをぜひぶつけていただきたいです。お互いの夢や実現したい社会の姿をぶつけ合うことこそが共創だと考えています。
実証費用サポート(各テーマ最大500万円)だけでなく、出資の可能性も(過去実績あり) ※実証費用サポートには審査があります。
――貴行と共創することによるメリットは、どのようなところにあるでしょうか。
田中氏 : MUFGの顧客基盤、そして信託銀行として培ってきた専門性の高いノウハウの提供、実証実験(PoC)や事業化に必要な費用の支援など、様々なリソースの提供を考えています。
企業との共創例を挙げると、ディープラーニング開発に強みを持つAVILEN社と業務提携し、誰もが簡単にAIモデル構築ができるサービスを開発、サービス自体の販売もしています。また、オルタナティブデータを保有するアスタミューゼ社とは、資産運用分野でSDGsなどに貢献するグローバル企業の選定で共創しています。また、過去のアクセラレータプログラムで採択されたORPHE社とは、同社への出資や情報銀行サービス「Dprime」で共創しています。
――応募企業への期待、メッセージをぜひお願いします。
田中氏 : 信託銀行は専門性の高い事業領域が多いがゆえに馴染みがなく、提供している商品やサービスをあまり知られていないのが実情です。そこで本プログラムを通じて信託銀行を知っていただき、応募企業の皆様と一緒に新しいビジネスの種を探すことを目指しています。
非常に多くの優良な個人、法人のお客様を多く抱えていることが、私たちの強みでもあります。新しい価値を届けられるよう共創していきたいと考えておりますので、ぜひご提案をお願いします。
4テーマの各担当者に聞く、”共創で実現したいこと“
――次に、各テーマの担当者にインタビューを実施。本プログラムのテーマを設定した背景や実現したいビジョン、さらに共創メリットなどについて詳しく話を伺った。
【テーマ1】ロボットやドローンなど先端技術で挑戦する企業への新たな資金支援の仕組みの創出
▲担当:法人マーケット統括部 資産金融事業室 雨宮氏
――まずは、現在の仕事内容やミッションについて教えてください。
雨宮氏 : 私が所属する資産金融事業では、金銭債権等の資産流動化業務や、証券化商品や貸付債権等を運用資産とする法人・個人投資家向け運用商品の組成・販売等を行っています。現在は、個人向けの非対面販売チャネルの拡大や、先端技術を活用した動産ビジネスに対する資金調達面でのソリューション提供など業務領域の拡大に取り組んでいます。今後、このような取組みが社会課題の解決にも寄与することを目指しております。
――今回のテーマ『ロボットやドローンなど先端技術で挑戦する企業への新たな資金支援の仕組みの創出』は、どのような背景で設定に至ったのでしょうか。
雨宮氏 : 新たな事業領域への拡大により、多様な資金調達ニーズや、投資家のESGや社会課題解決に関するニーズに応えていきたいと考えております。高い技術はあるものの、資金調達の方法や選択肢が限られる、あるいは自らの事業に賛同する投資家との接点を多く、深く持つにはどうすればよいのか、と悩んでいるベンチャー企業もあると思います。私たちがハブとなり、そのような企業と投資家を繋ぐことで、資金調達のみならず、ファンづくりや認知度向上といった面でもお手伝いできるのではないか、そういう役割も担っていきたいということで、本テーマを設定しました。
――特にロボットやドローンにフォーカスした理由もお聞かせください。
雨宮氏 : 成長の余地、可能性が特に大きい領域だと感じたからです。実際、この領域に新規参入する企業が、どんどん増えていると思います。社会全体のSDGsやESGへの関心が高まるなか、私たちがお役に立てる領域だと考えました。
――今回、共創によってどのようなことを実現したいと考えていらっしゃいますか?
雨宮氏 : 1つ目は、既存のネットワークでは接点が限られていた、先端技術を有するベンチャー企業との出会いをつくることです。そして2つ目は、その企業に、私たちの投資家ネットワーク、商品組成や信託機能に関するノウハウをご活用いただくことです。そうすることで、より広く、社会との接点を持っていただけるのではないかと考えています。
――提供できるリソースや活用ポイントについても、ぜひお話しください。
雨宮氏 : まずは、私たちの顧客基盤です。私たちが商品を販売している法人・個人の投資家への接点を持つことが可能です。現在、Webでの非対面販売を可能とするインフラ構築を進めています。スマートフォンで商品を購入したいという投資家向けのインターフェイスを利用して、事業内容をアピールしたいという企業のご要望にお応えできると思います。
また、商品組成力も大きなリソースのひとつです。私たちは社会のニーズに応じて、様々な資産の流動化に取り組んできました。その実績とノウハウは業界の中でもトップクラスと自負していますので、ご活用いただけることは大きなメリットでしょう。
――最後に、応募企業に向けたメッセージをお願いします。
雨宮氏 : 本テーマに関する社会的な関心も高まっており、私たちも日々刺激を受けながら業務に取り組んでいます。アイデアが固まり切っていない、これから具体化を検討していきたいという段階から共にチャレンジしていきたいと考えていますので、ぜひお声がけください。
【テーマ2】株主総会におけるコンテンツ・運営手法の改革
▲担当:法人マーケット統括部 証券代行事業室 下山 氏
――法人マーケット統括部 証券代行事業室は、どのような業務を担っているのでしょうか?
下山氏 : 私たちの事業では、株主名簿管理業務を行っています。上場企業であれば、株主名簿管理人を1社専属で選定する必要があるため、1社1社と長くお付き合いをすることとなります。企業(株式の発行会社)の代わりに株主名簿を管理し、株主総会や配当の案内送付など、「企業と株主をつなぐ架け橋」として株主とのコミュニケーションを担うことも重要なミッションです。
――今回、『株主総会におけるコンテンツ・運営手法の改革』というテーマを設定されていますが、その背景をお聞かせください。
下山氏 : 事業環境の変化により、株主総会もデジタルシフトが進んでいます。バーチャル株主総会と呼ばれる株主総会のネット配信、株主宛書類のWeb開示、議決権のインターネット行使などが急速に進展し、今ではどこからでも株主総会に参加できるようになりました。また、個人株主という観点では、”スマホ証券”などの台頭で若年層が小口で株式を保有するという変化もあります。そして、EGSやサステナブルといった観点から、機関投資家に対してどのようにPRをしていくのかなど、企業の課題もあります。
そこで、株主総会の支援や株主とのコミュニケーションを担う立場として、デジタルシフトへの対応に加え、株主や企業の行動変容に繋がるきっかけ、仕組み、仕掛けづくりをしたいと考えました。
――パートナー企業と、どのようなことを実現していきたいですか?
下山氏 : 業務のペーパーレス化など私たちが思いつくようなテーマについては、既に取り組んでいます。そこで、我々が思いつかないような方向からの提案を期待しています。
今、株主の年齢層も広がり、株主一人ひとりのニーズも多様化しています。そのなかで、株主により満足していただき、より長く株式を保有し、議決権を行使して経営に参画いただき、ファンになってもらうことが大きな課題となっています。
そのため、本取り組みを通して、単なるデジタルシフトというより、企業のファンになってもらえるような仕組み・仕掛けづくりができたらと思っています。幅広いターゲットに向けたものはもちろん、個人の若年層などニッチなターゲットに特化するなど、色んな可能性を検討していきたいですね。
――パートナー企業は、どのようなリソースを活用できますか。
下山氏 : 上場企業1,600社のクライアント、そしてのべ2,800万名の株主データの管理をしているため、スケールがあります。営業体制も整っています。昨年は、株式会社プロネクサスとの共同開発によりバーチャル総会を配信できるプラットフォームサービス「エンゲージメントポータル」をリリースしました。
これを核として、株主との対話もプラットフォーム化できないかと考えています。そうしたコンテンツ、商品を用いた共創の可能性も考えられます。
――パートナー企業に対するメッセージをお願いします。
下山氏 : パートナー企業、株主、株式発行企業、私たち四方良しのサービスを提供していきたいと考えています。私たちが上から物を言うような意識はありません。パートナー企業のコア技術を活かせるよう、ぜひ一緒に取り組んでいきましょう。
【テーマ3】”かんたん・べんり”で確定拠出年金をもっと身近に!
▲担当:受託財産企画部 年金受託事業室 土肥 氏
――受託財産企画部 年金受託事業室でのミッションについてお聞かせください。
土肥氏 : 私たちは確定拠出年金の運営管理機関として、企業の実務運営のサポートや、従業員向けの投資教育をしています。年金というと、定年退職後のものと捉えられがちですが、私たちはそう思っていません。年金資産の積み立てが始まった時から私たちのサポートは始まっています。少し先の未来を常に想像しながら備え、それぞれの方が思い描く老後の実現に向かっていただく、そのサポートを総合的に行うことが大きなミッションです。
――今回のテーマ『”かんたん・べんり”で確定拠出年金をもっと身近に!』を設定した理由をお話しいただけますか?
土肥氏 : 2つの課題があります。1つは、企業で働く中で確定拠出年金を身近に感じにくいことです。拠出金や運用益が非課税になるなどメリットの多い制度なのですが、興味を持っていただくまでのハードルが非常に高いのです。
もう1つの課題は、やはり年金は退職後に受け取るものですから、当社が現役世代の方々との接点が薄いことです。現役世代の方々に、日々を楽しく過ごしていただきながら、未来を考えるきっかけを提供し、よりよい老後に向けてサポートしていくようなサービスを、まだ私たちは生み出せていません。だからこそ、「”かんたん・べんり”で確定拠出年金をもっと身近に!」をテーマに設定しました。
――どのような企業と共創していきたいとお考えでしょうか。
土肥氏 : 確定拠出年金について、私たちも研修コンテンツを多数持っております。しかしどうしても、教科書的な堅苦しい内容になりがちなので、伝わりやすいコンテンツづくりのアイデアをいただけるとありがたいです。デジタル技術と教育の知見をお持ちの企業と一緒に、今までになかった教育コンテンツの創造に取り組みたいと考えています。
また、現役世代になかなかリーチできないという課題に対しては、働く毎日を少し楽しくするような企画、たとえば社内SNSやポイント、シミュレーションゲームなど、金融にとらわれない新しい視点で、ぜひ一緒に価値を提供したいと考えています。
――パートナー企業にとって、三菱UFJ信託銀行と共創するメリットとは?
土肥氏 : 昨年、確定拠出年金加入様向けスマートフォンアプリ「D-Canvas」をリリースしました。既にユーザーは10万人を超えています。企業従業員様130万人の加入者を抱えていますから、このアプリも将来的には130万人にリーチできるモノへと進化していくと想定できます。これは、私たちが提供できる大きなリソースです。
また、私たちは長年年金業務を行っていることから、優良企業の人事領域の方々との強いリレーションがあります。そして、過去数十年にわたり、年金加入者の方々がどのような運用行動をしてきたかというデータも活用できる形で保有しています。このデータを活用して、新しいサービスを創ることも可能です。
――応募を考えている企業にメッセージをお願いします。
土肥氏 : 私たちは、企業の従業員様が現役世代から老後に至るまで、長いお付き合いをしたいと考えています。今回の募集も短期的な視点ではなく、従業員様が毎日少しでも楽しく働いていただくにはといった広い観点で、ぜひアイデアをぶつけてください。
【テーマ4】「金融・信託」と「地理空間データ」を活用した、企業価値向上に繋がる新たなビジネスの創出
▲担当:デジタル企画部 デジタル企画室 金子 氏
――デジタル企画部 デジタル企画室の業務についてお聞かせください。
金子氏 : 私たちは、デジタルを用いた新規事業の立ち上げを担当しています。現在ターゲットとしているのは、既存業務の隣地や延長線上にあるもので、各事業の企画担当と一緒に検討しています。また、スタートアップとも会う機会を設け、新技術や新しいマーケットに対して、信託銀行としてどのようなことができるのか模索しています。
――今回のテーマは、『「金融・信託」と「地理空間データ」を活用した、企業価値向上に繋がる新たなビジネスの創出』ですが、こちらを設定した理由を教えてください。
金子氏 : これまで、金融機関は財務データを中心に扱ってきました。しかし現在、その枠を超えた様々な領域の情報、「オルタナティブデータ」活用が進んでいます。2021年2月には、当社をはじめとした金融機関、データプロバイダーにより、一般社団法人オルタナティブデータ推進協議会を発足しています。
オルタナティブデータ活用の取り組みとして、当社は地理空間データ分析技術を強みとするパートナー企業との協業検討を進めています。データは衛星、飛行機、ドローンから取得できるデータや人流データなど多岐にわたりますが、それらを活用して何ができるのか、課題がなかなか見えてきていません。
既存のお取引がある法人顧客1社1社当たるというのも1つの方法ですが、その前にまず仮説が必要です。そして仮説立案にはデスクトップリサーチだけでは足りないため、このテーマで共創パートナーを募集することにいたしました。
――パートナー企業と、どのようなことを進めていきたいとお考えでしょうか?
金子氏 : 「ESG、防災・BCP、農・漁業、シニアビジネス、スポーツビジネス」などの領域での課題に対して、どのようなデータをどう活用すれば、課題解決や新たな価値創出につながるのか、具体的に考えていきたいです。特定の業界の課題や知識を有するパートナー企業と、オルタナティブデータの活用方法について話したいと思います。
――最後に、パートナー企業へメッセージをお願いします。
金子氏 : MUFGでは、法人・個人の様々なお客様がいらっしゃいます。そして信託銀行の業務は株主名簿管理人、証券代行、企業年金のお手伝い、アセットマネジメントなど銀行業務に加えて多岐にわたる業務を行っているため、私たちも多様なデータを保有しています。
それに加えて、衛星から海の中まで、あらゆるデータを収集・分析するノウハウを持つ企業とも協業することにより、可能性は広がっていると思います。「こんな観点ではどうか」というアイデアベースでも構いませんので、ぜひ一緒に考えていきましょう。
取材後記
先端技術を持つ企業への資金支援、株主総会のデジタルシフト、確定拠出年金、オルタナティブデータの活用といった、信託銀行の業務の幅広さを示すような4つのテーマが挙げられた。田中氏の話にあったように、信託銀行のビジネスは専門性が高く、普段の生活に馴染みはあまりないかもしれないが、幅広い顧客接点と豊富なノウハウがあり、様々な社会課題に向けた取り組みも進んでいる。世の中に新たな価値を提供するために、思い切ったチャレンジができる領域だといえよう。興味のある方は、ぜひ本プログラムへの応募を検討していただきたい。(6/29応募締切)
(編集:眞田幸剛、取材・文:佐藤瑞恵、撮影:齊木恵太)