センシンロボティクス×ACSL | 共同で屋内自律飛行システムを開発、点検・巡視業務のリモート化へ
ロボティクス×AIで社会課題の解決を目指す株式会社センシンロボティクスと株式会社ACSL は共同で、『SENSYN CORE』とACSLの国産ドローンMiniを活用した屋内自律飛行システムを開発したと発表した。『SENSYN CORE』上で3Dモデル(設計図面、立面図)を用いてマップを作成し、Visual SLAM等で自己位置測位を行う『Mini』を用いて自動飛行を行うことが可能。指定ルートに沿ってドローンを自動飛行させ、取得データのアップロード、管理、見える化まで一連の流れを自動化することができる。したがって、工場・プラント内、建設現場などの無人建屋設備の点検・巡視業務など、従来人が行っていた作業の大幅な効率化を実現することが期待できる。
「屋内自律飛行システム」開発の背景
ドローンは通常GPS等の衛星測位システムを使って現在位置を測位し、その他のセンサーと連携して自律飛行を実現している。しかし屋内や地下室、トンネル内部、橋梁の下、タンク内部などでは衛星電波の受信が難しく測位できないか、もしくは測位誤差が大きくなる恐れがある。また、非GPS環境において自己位置測位が可能な機体を用いた場合でも、機体自己位置とマップ上の機体位置を合わせ、直感的なルート設定ができなかったことが課題だった。
今回開発した屋内自律飛行システムでは、3Dモデルを配置した地図上で、ルート設定や機体の自己位置表示が可能となり、ユーザビリティが格段に向上した。これまで実験的な側面が強かった屋内(非GPS環境)飛行を実用レベルに押し上げるもので、工場内の大型装置点検、物流倉庫棚卸し、大型商業施設警備、建設中物件の進捗管理などへ活用することで、これらの業務のリモート化が期待される。
▼SENSYN CORE上での3Dマップ。この画面を見ながら直感的に飛行経路の作成が可能。
▼屋内自律飛行システムに使用するドローン
ACSLについて
ACSLは、産業分野における既存業務の省人化・無人化を実現すべく、 国産の産業用ドローンの開発を行っている企業だ。特に、画像処理・AI のエッジコンピューティング技術を搭載した最先端の自律制御技術と、同技術が搭載された産業用ドローンを提供していることが強み。既にインフラ点検や郵便・ 物流、防災などの様々な分野で採用されている。
センシンロボティクスについて
センシンロボティクスは、『ロボティクスの力で、社会の「当たり前」を進化させていく。』をミッションに掲げ、企業や社会が抱える課題を、ドローンをはじめとするロボティクス技術で解決する社会インフラDXのリーディングカンパニーだ。設備点検・災害対策・警備監視・現場管理など、業務における「労働力不足・ミス防止・安全性の向上・時間・コスト」や災害発生時の迅速な対応など企業や社会が抱える様々な課題を解決するためのテクノロジーとソリューションを提供している。
豊富なプロジェクト実績で得られたノウハウを活用し、シナリオ策定から実証実験、実業務への定着化まで一気通貫で支援、老朽化する産業インフラや社会インフラの点検や、少子高齢化による労働人口の減少、激甚化する災害対策といった社会課題の解決を目指している。
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