夢びと × ローカルフードサイクリング | 生ごみ堆肥化でCO²排出量削減をめざす「ごみカフェKYOTO」プロジェクトを京都で開始
株式会社夢びと、ローカルフードサイクリング株式会社は、循環パートナーとして京都市内8社の企業等の参画を得て、家庭の生ごみを堆肥化するLFCコンポスト(生ごみ:20kg投入可能、CO²:9.8kg削減)を活用し、生ごみ減量により生ごみの焼却時に排出されるCO2削減に取り組む実証実験を10月9日から開始する。
10月9~10日、循環パートナーである大丸京都店で、LFCコンポストでつくった堆肥を回収し、「回収した堆肥量」から「削減したCO²量」を換算。「削減したCO²量」に応じて大丸京都店が「ごみカフェKYOTO」への寄付を公益財団法人京都地域創造基金を通じて行うという。
これから順次、循環パートナーの企業等と家庭でコンポストを実践する市民の開拓、堆肥回収、堆肥を活用して野菜を育てる等の食循環のコミュニティ拠点づくり、CO²削減量に応じた寄付を募り、持続可能なSDGs先進都市 京都モデルの実現を目指していく考えだ。
取り組み背景
地球温暖化が加速する中で、全世界に脱炭素化が求められており、今後、市民、企業としても脱炭素(CO²排出量削減)、SDGsの取り組みを強化していくことは必須だ。今回、CO²排出量削減の取り組みの中でも、どの家庭にもあり誰でも取り組むことができる、実感の得やすさから、家庭の生ごみ削減に着目したという。
生ごみは80%以上が水分だが、日本では90%以上が焼却処分されており、CO²を排出している。生ごみは、腐敗しやすく資源循環の取り組みが遅れており、削減の余地が大きい資源なのだという。
京都市の現状
京都市のデータによると、平成30年度のごみ処理量は409,779トン、市民1人あたりに換算すると764g/日だ。このうち「燃やすごみ」は全体の94%、うち生ごみの割合は38.3%、市民1人あたり263 g/日を占めている。
「ごみカフェKYOTO」プロジェクトの概要
コンポストは、家庭の生ごみを削減する有効な手段の1つだ。人口の多い都市部のマンション等に居住して庭のようなコンポストを置く広い場所がなくても、コンポスト初心者がマンションのベランダで簡単に実践できる、電気不使用のバッグ型のLFCコンポストを普及させていくという。
LFCコンポストは、1日あたり300~400g/日の家庭の生ごみの投入が可能、2~3ヵ月で堆肥ができる。できた堆肥は、自分でベランダ菜園や畑を借りて活用することが可能だ。都市部では、忙しくて時間がない、菜園づくりの場所や経験がないなどの理由から、できた堆肥が活用できない人も多い。そのため、本プロジェクトの趣旨に賛同し、主に以下の4つの役割を担える企業等を循環パートナーとして公募し、生ごみを堆肥へ、堆肥から野菜をつくる食循環をつくるという。
参加者同士の交流も促される食循環のコミュニティ拠点を京都市内に複数つくることで、市民も、企業も循環の担い手になり、持続可能なSDGs先進都市 京都ならではのモデルを実現していきたい考えだ。
▼「ごみカフェKYOTO」スキーム
<循環パートナーの主な役割> ※パートナーによって担う役割は異なる
(1)顧客や社員向けにコンポスト普及に関するPRや循環教育を行う
(2)身近な地域で堆肥の活用先がない方を対象に、堆肥の回収を行う
(3)自社の事業と連携して堆肥を活用した菜園づくり、農家との連携(援農、収穫等)、交流イベントなどを独自で計画、実践する(規模、内容は自由設定)
(4)「回収堆肥量」から「削減したCO²量」に応じて、自社設定した単価の寄付、協賛を行う
<循環パートナー> ※8社、2021年9月末現在
「LFCコンポスト」とは
LFCコンポスト(国産)は、都市部に住むコンポスト初心者がマンションのベランダで簡単に実践できる「バッグ型コンポスト」だ。このバックは、再生プラスチックの生地を使用しており、虫や雨がバック内に入るのを防ぐ特注ファスナー付きで繰り返し使える。
独自配合した基材で、臭いの発生を抑える。コンポストに基材を入れ、300~400g/日の生ごみを入れて混ぜるだけ、1日1分の作業で微生物が自然発生して生ごみを分解、約2~3かヵ月で堆肥ができる。電気は使わない。2020年1月の国内販売開始以降、現在まで会員登録者数は約25,000名、主に首都・関西圏の主要都市部を中心に利用されているという。
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