アフラック、手術支援ロボットの開発に取り組むリバーフィールドに出資
「アフラック・イノベーション・パートナーズ合同会社」の支援により、Aflac Ventures LLCが、独自の空気圧精密制御技術を生かした手術支援ロボットの開発に取組むリバーフィールド株式会社へ出資を行った。
リバーフィールドについて
リバーフィールドは「人が触れられる世界を拡張する、『新しい手』を社会に提供する」をミッションとして、世界初の空気圧精密制御技術を用いた次世代ロボットを開発する東京医科歯科大学・東京工業大学発スタートアップ。従来は精密制御に不向きとされた空気圧制御技術の手術支援ロボットへの応用を実現し、高齢化が進展しがん患者数が増加する中で低侵襲なロボット支援手術の普及に取組んでいる。
現在リバーフィールドでは独自の空気圧精密制御技術を応用し手術支援ロボット「Saroa」の開発を進めている。「Saroa」は空気圧駆動の採用により、既存の電機駆動型の手術支援ロボットとの差別化を実現している。その一つが従来の手術支援ロボットでは課題とされた「力覚」の術者へのフィードバック機能の搭載で、術者の手元に臓器や血管を引張ったり把持する感覚が伝わることで、臓器や血管の損傷のリスクを軽減することが期待される。加えて、空気圧駆動の採用によって、機体のコンパクト化・軽量化、製造の低コスト化を実現している。コンパクトで干渉しづらいアーム構造も実現しており、従来の手術支援ロボットが不得手とするより体表に近い肺や肝胆膵外科、小児科、婦人科がんを対象とする術式での利用も期待される。
リバーフィールドでは、「Saroa」の早期の上市に向けて取り組むとともに、空気圧制御を用いたさらなる製品開発に取組んでいく。
各社コメント
■リバーフィールド 代表取締役社長 只野耕太郎 氏
当社は、2014年に大学発スタートアップとして創業し、大学で培った技術を基として手術支援ロボットの開発に邁進して参りました。これまでの手術支援ロボットは、術中の力を感じ取ることができない、導入、運用コストが高いなどの課題が指摘されています。我々は、空気圧を用いた独自の駆動制御技術により力加減のできる手術支援ロボットを低コストに提供し、中規模以下の病院にも広く普及していくことを目指しております。がん治療において外科手術が果たす役割はまだまだ大きく、当社の技術で手術における患者さんの負担をより減らしQOLの向上に貢献できるよう努めて参ります。
■アフラック・イノベーション・パートナーズ 担当者
リバーフィールド様は、独自の空気圧制御技術の応用により従来は実現出来なかった製品特徴を兼ね備えた手術支援ロボットの開発を進めています。その製品特徴を生かして、肺がんや小児がんなどこれまでよりも幅広い種類のがんの患者に対して低侵襲なロボット支援手術を提供することが期待されます。弊社のグループ保険会社であるアフラック生命では、がん保険で提供してきた安心という価値を、がんの予防から予後にわたる広い領域において提供していくというキャンサーエコシステムの構築を目指しています。弊社は今回の出資により、リバーフィールド様の取組みを支援し、一人ひとりがより良い医療を受けられる社会の実現に向けて貢献していくとともに、アフラック生命の掲げるキャンサーエコシステムの構築を支援してまいります。
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