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Honda発第1号スタートアップとして「株式会社Ashirase」を設立し、総額5,000万円の資金調達を実施

Honda発第1号スタートアップとして「株式会社Ashirase」を設立し、総額5,000万円の資金調達を実施

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株式会社Ashiraseは、本田技研工業株式会社(以下、Honda)の新事業創出プログラムIGINITION発第1号スタートアップとして設立され、Honda及びリアルテックファンドからシードラウンドにて5,000万円 の資金調達を行った。

今回の資金調達により、靴装着型IoTデバイス及びナビゲーションアプリを開発、2021年中に実証試験を実施する。また、そこでの結果を活用し2022年度中に製品化を目指すという。

▲上写真:視覚障がい者向け歩行ナビゲーションシステム「あしらせ」

あしらせのコンセプト

同社が開発している「あしらせ」は、ルート情報を足元から直感的に伝えることが出来る。これまで苦労していたルート確認の作業から解放されることで、歩行者は安全確認に集中することが可能となる。自分自身で安全を担保しつつ余裕を持って歩けることが、外出したいと思える気持ちや達成感を後押しでき、ひいては自立に繋がると同社は考えているという。


  

あしらせの特徴

・GNSS※1 測位情報と、ユーザーの足元の動作データから、視覚障がい者向けの誘導情報を生成

・白杖を持つ手、周囲の音を聞く耳を邪魔しない、足への振動によるナビゲーション

・振動の位置と振動させるテンポの組み合わせにより、直感的に理解可能な情報通知

・柔らかく、形状を保てる素材の採用により、違和感のない履き心地

・多くの靴に使用でき、容易に取り換えることが出来るシューズアタッチメントデバイス

※1 GNSSはGlobal Navigation Satellite Systemを指し、衛星測位システムの総称

同社が解決したい課題

ロービジョン※2を含めた日本の視覚障がい者数は、国内164 万人、アメリカや欧州を含めた先進国全体では、1,200万人にのぼると推定されている。 

一方、盲導犬は国内1000頭程度しか存在しない。また、ガイドヘルパーは自治体ごとに利用制限が設けられているとともに、歩行支援では腕を掴むなど必ず密になることから、コロナウィルスの影響でヘルパーを辞める人が増えていると言われている。

※2 「【日本眼科医会研究班報告 2006~2008】日本における視覚障害の社会的コスト」において、「よく見える方の眼で、矯正視力が0.1を超えるが、0.5未満」と定義されている

こういった背景から、視覚障がい者は単独で歩行するケースが増えていると言われているが、単独歩行には様々な課題がある。

そこで同社が注目したのは、下記三点。

・歩行が出来ない、大変な思いをすることで、「外出が怖い」といった心理的課題を発生させている

・安全確認とルート確認に追われながら歩いている

・歩行時は聴覚に頼ることが多いため、音声ナビなどを使う聴覚を邪魔され、不安を感じたり危険に遭遇したりする

 

同社では、これらの課題を解決する歩行ナビゲーションシステムを提供していくという。

投資者コメント

■本田技研工業株式会社 常務執行役員 IGNITION審査委員長 水野泰秀氏

「Ashirase社は、視覚障がい者の方のために貢献したいという真剣な想いと、それを実現するために考え抜き行動する力、そして独創的な技術を持ったチームです。まさにHondaのチャレンジングスピリットを体現している彼らが、視覚障がい者への新たな価値を創造し、日本、そして世界を変えていくと信じています。彼らの夢が実現するまで、全力で支援していきます。」

■リアルテックファンド代表 永田暁彦氏

「千野さんの課題解決への想いは本物です。この強い想いこそが、人から応援され、世界を変えます。待っていてくださる視覚障がい者の方のために、私達もAshiraseと一緒に走り続けます。」

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部

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