GATARI × 乃村工藝社 | 音声MRサービス "oto rea"を共同開発、デジタル空間のプロデュース事業を今夏より本格展開
株式会社 GATARIは、株式会社乃村工藝社のイノベーション・ラボラトリーである NOMLAB(ノムラボ)とともに、2020 年9月から共同でサービス開発を続けてきた音声 MR サービス "oto rea"(オトリア)について、今夏より事業者向けに本格展開を開始すると発表した。
音声 MR サービス "oto rea"(オトリア)とは
"oto rea" は、GATARI の開発する Mixed Reality(※1)プラットフォーム『Auris(オーリス)』を活用した空間体験提案によって、様々な施設に物理的な施工を加えることなく空間の付加価値を向上するサービスだ。デジタルとリアルがシームレスに融け合う鑑賞体験や、体験提供によって施設や観光地における顧客のアップセル、体験満足度の向上に寄与する。特に非接触でありながらパーソナルな情報にカスタマイズできる点において、with コロナの文化観光や after コロナの観光資源開発に資する技術である。
今回の共同研究では、乃村工藝社の空間設計から演出・体験までをプロデュースする知見と、GATARI の音響やデジタルツイン(※2)・ARcloud(※3)を用いた体験設計の知見を組み合わせることで、文化観光施設の付加価値向上を目指す。
将来的には照明やディスプレイといった施設側の既存設備とも連携した体験の設計を見据え、Mixed Reality 社会の空間プロデュース事業の実現に向けて、さらなる協業に取り組む考えだ。
乃村工藝社の担当、津本祐一氏はこの連携について「両社の知見を組み合わせ、空間演出に特化した音響体験サービスを目指してできたのが “oto rea”です。多くのみなさまに、本サービスを用いた新しい空間体験を提供していきたいと考えています」とコメントを寄せている。
また、実際に本サービスを体験した上で、 "oto rea" の導入を検討できるよう、自治体・観光協会・施設運営者のほか、エンタメ事業・教育事業の関係者向けに、乃村工藝社と GATARI 秋葉原スタジオにおいて完全予約制の体験会を受け付けているそうだ。
両社に加えて、実際にサービスを導入する事業者ともコンテンツの考案やシステム運営上に関する意見を交換しながら、それぞれの場所のニーズに応じた提案を行っていく考えだという。
※1: Mixed Reality(MR)...リアル空間とデジタル空間がシームレスに融合し(ミックスされ)、リアルなモノとバーチャルな情報を等価に表示・操作することができる状態のこと
※2: デジタルツイン...物理世界を同スケールてデジタル空間に再現した 3Dデータ
※3: ARcloud...現実空間のスキャンデータを活用し、様々なデジタルデータを現実空間上に保存・共有することを可能にする技術
株式会社乃村工藝社について
乃村工藝社は、1892年の創業以来、商業施設、ホテル、ワークプレイス、博覧会、博物館など、さまざまな空間の総合プロデュース企業として、全国10拠点を展開し、プランナー、デザイナー、プロダクトデザイナーなどの専門職が、総計 1,000名以上在籍している。創業から120年以上にわたり培ってきた総合力とデジタルテクノロジーを活かし、地域活性化をはじめ社会課題の解決につながる空間価値の提供で、人びとに「歓びと感動」を届けている。
株式会社 GATARI について
GATARI は新しいエンターテインメントを切り口に、Society5.0を見据えた未来のインフラづくりを目指す Mixed Reality スタートアップだ。「人とインターネットの融け合う世界を創る」というビジョンを掲げ、東京大学を拠点とした日本最大のVR 学生団体 UT-virtual 創設者である代表の竹下氏によって、2016年に設立された。
これまで、ゲームエンジンを活用し、リアルとデジタルを融合させることで生まれる様々な空間サービスの開拓や研究開発を行ってきた。現在、Mixed Reality エンジニアリングと音響の専門家が在籍するチームが、それぞれの専門領域を活かし、既存フォーマットの100+1の体験ではない未来の音声体験を生み出し続けている。
※画像は、左よりGATARI 代表取締役 CEO 竹下俊一氏、乃村工藝社 NOMLAB デザイナーエンジニア 中村瞳氏、 乃村工藝社 NOMLAB プランナー 林みのり氏、GATARI プロデューサー・脚本 黒木洋平氏。撮影:株式会社乃村工藝社 NOMLAB
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