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ユニファが国内外の投資家から40億円のシリーズD資金調達を実施

ユニファが国内外の投資家から40億円のシリーズD資金調達を実施

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ユニファ株式会社は、シリーズDラウンドとして、Minerva Growth Partners、海外資産運用会社、MPower Partners、第一生命保険株式会社、Salesforce Ventures、DIMENSION株式会社、創発の莟ファンド、GLIN Impact Capital、株式会社博報堂DYベンチャーズを引受先とした総額40億円の第三者割当増資契約を締結した。今回の資金調達は、未上場株式・上場株式の双方を投資対象とするクロスオーバーの海外機関投資家やESG・インパクト投資家等を中心としたラウンドとなる。

また、ESGをより重視した経営体制の構築・ガバナンス体制強化を目的に、新社外取締役として、株式会社ユーザベースの取締役である松井しのぶ氏、西村あさひ法律事務所のパートナーである岩瀬ひとみ氏、株式会社メルカリ元CFO・Minerva Growth Partners の創業パートナーである長澤啓氏が就任するとともに、監査等委員会設置会社へ移行した。

同ラウンドにおける投資家

海外投資家:Minerva Growth Partners 、MPower Partners、Salesforce Ventures、他1社(ロングオンリー型・独立系資産運用会社)

国内投資家:第一生命保険株式会社、DIMENSION株式会社、創発の莟ファンド、GLIN Impact Capital、株式会社博報堂DYベンチャーズ

主な資金使途と今後の展開

今回調達した資金は、IoTやAIを活用した保育支援サービス「ルクミー」シリーズや新規事業に関わるプロダクト開発費用、さらなる顧客施設拡大に向けた営業・マーケティング費用、優秀な人材の獲得費用、M&A等に使用する予定であり、事業基盤・経営基盤を強化することで、中長期的な成長を加速させていくという。

日本の女性活躍の現状と保育士不足が社会課題に

SDGs(持続可能な開発目標)17の目標に「5.ジェンダー平等を実現しよう」が掲げられるなか、世界経済フォーラム(WEF)が実施したジェンダーギャップ指数2021において、日本は調査対象156ヵ国中120位とG7の中で最下位という結果であり、目標達成に大きな課題を残す状況となっている。豊かな社会の実現と持続的な経済発展には、ジェンダーギャップの解消・女性活躍のより一層の推進が不可欠。それに伴い、保育施設は働きながら子育てをする人達の社会インフラとして、ますます重要な役割を担っている。

そんな中、保育士不足が深刻な社会課題であり、全国の保育士の有効求人倍率は約3.9倍(令和元年1月時点)と全職平均の約3倍の水準感となっている。また、経済協力開発機構(OECD)が実施した調査対象のなかで、日本の保育者は自宅への持ち帰り業務を含めた1週間の仕事時間が50.4時間(単純換算で1日10時間以上の労働)と、調査対象国の中で最も長時間労働となっている事実も判明した。長時間労働や業務負荷が大きいといった理由から、保育士資格を所有しながら保育士として働いてない“潜在保育士”は約100万人も存在し、保育士資格者全体の約60%を占めている。

ユニファが提供するソリューションとこれまでの実績

ユニファは、これらの社会課題に対して、AIやIoTといったテクノロジーを活用しながら、業務負担を削減しつつ保育者の時間と心のゆとりを確保することで、最も重要である子ども達との関わりに保育者が集中し、保育の質の向上を確保できる環境作りを支援している。ユニファ独自の取り組みに加えて、埼玉県や福岡市など自治体とも連携しながら、保育業務におけるICT 活用がもたらす効果について実証実験も行ってきた。全国の保育施設における「ルクミー」シリーズの導入数は累計で10,000件(2021年4月現在)を超えている他、ユニファの全サービスを導入した「スマート保育園」のモデル園では、月に60%以上の業務時間(※)を削減した施設もあるなど、保育関連業務のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を通じて保育者の業務負担を軽減し、働きやすい環境作りや保育の質の向上に寄与してきた。

※同社サービス導入前後における、写真販売、検温、連絡帳、シフト作成にかかる業務時間の変化

ユニファが今後目指していく方向性

ユニファのテクノロジーを活用したサービス提供により、安心・安全な保育施設の環境作りにとどまらず、より質の高い乳幼児の発達支援を行うことで、子ども達の健やかな成長に貢献。ユニファは、未来の社会の担い手である大切な子ども達を取り巻く保育施設の社会インフラ化を通じ、仕事と子育てを両立できる持続可能な社会の実現や、女性活躍のさらなる推進を支援。そして、中長期的に「家族の幸せを生み出すあたらしい社会インフラを世界中で創り出す」という同社のパーパス(存在意義)の実現を目指していくという。

各投資家からのコメント

■Minerva Growth Partners  創業パートナー 長澤啓氏・村島健介氏

テクノロジーを駆使して保育関連業界の社会課題解決を目指すユニファのミッションに強く賛同し、この度参画できることを大変嬉しく思います。同社の株主・経営パートナーとして、巨大な市場機会が広がる保育・育児領域のDX化を牽引する存在となり得る同社の中長期的な成長にコミットして参ります。

■MPower Partners  ゼネラル・パートナー キャシー松井氏

ESG重視型ベンチャーキャピタルファンドとして、ユニファと協力させて頂きESGを推進できることをとても楽しみにしています。ユニファは保育業界におけるデジタルトランスフォーメーションのリーダーです。これから更に大きくなられる、それでも未上場の会社様として簡単では無いですが、ESGのさらなる強化によってこそ、次のステージへ成長していけると信じています。

 

■第一生命保険株式会社 執行役員投資本部長 重本和之氏

弊社は、運用収益獲得と社会的インパクト創出の両立を目指す“インパクト投資”として、ユニファに追加出資を行いました。ユニファのサービスは働きやすい保育施設や保育の質の向上を可能にするものであり、同社のサービスが普及することで、待機児童問題の解消を促し、女性活躍の更なる推進に寄与することを期待しております。

■株式会社セールスフォース・ドットコム Salesforce Ventures プリンシパル 細村拓也氏

昨年からのコロナ禍で、保育施設は仕事と子育てを両立するにあたり必要不可欠で重要な社会インフラとして再認識されました。また、保育士不足が深刻化する中で、テクノロジーを活用した保育現場の業務効率化・負担軽減と質の継続的な向上は喫緊の課題と認識しています。ユニファは、早くから業界の課題に傾聴し、スマート保育園の実現を目指して、保育施設・保育者・保護者にとって便利で多角的なサービスを提供してきています。社会性と経済性の両立を追求しているユニファをご支援できることを嬉しく思います。

■DIMENSION株式会社 Business Producer 下平将人氏

ユニファは、世界中の家族、次の社会の担い手であるお子さんの健やかな成長に注力する企業です。家族の領域で世界No.1を目指される「パーパス」とプロダクトの磨き込みや営業パートナーの巻き込みといった「経営力」を高い次元で両立されていると感じ、この度ご縁をいただきました。特に、保育施設で働かれる保育者の方々、そこに通われる親子が抱えられている課題をつぶさに観察されたうえで、提供されているプロダクトの品質の高さは圧巻です。ユニファのパーパスに近づけるよう、一緒に汗をかいていけることを楽しみにしております。

■フューチャーベンチャーキャピタル株式会社 投資本部 島田崚平氏

FVCと鎌倉投信は“社会創発”をコンセプトの1つとして「創発の莟ファンド」を運営しております。その中で、ユニファの経営陣並びにチーム、サービスに、保育を起点により良い社会を実現しくという気概と大きなポテンシャルを感じ、今回出資をさせて頂きました。同社のデジタルサービスにより、保育業界のDXが促進され、保育者の負担軽減や保育サービスの品質の向上、さらには女性がより活躍出来る社会の創出に繋がることを期待しております。

■GLIN Impact Capital  業務執行組合員 中村将人氏

「家族の幸せを生み出すあたらしい社会インフラを世界中で創り出す」というパーパスの下、保育者のサステイナブルな働き方、子どもの健やかな成長、両親が働きながら子育てしやすい社会構築を実現していくユニファに共感し投資を決定いたしました。いまだ黎明期の日本市場での更なる事業拡大および将来の世界展開をサポートし、ユニファの生み出す力強いインパクトを世界中に広げ、少しでも多くの家族の幸せを生み出す事に貢献して参りたいと考えています。

■株式会社博報堂DYベンチャーズ  マネージングパートナー 取締役COO 武田紘典氏

ユニファは、テクノロジーを駆使して保育業界のDXを推進するリーディングカンパニーです。保育施設における業務負荷を軽減するとともに、保育の質の向上や子ども達の健やかな成長に貢献しています。今後は、博報堂DYグループの生活者発想とクリエイティビティを掛け合わせ、「家族の幸せを生み出すあたらしい社会インフラを世界中で創り出す」というユニファの描く未来を共に実現できればと思います。

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部

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