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金融機関向けにBaaSを提供開始するKipp、シードラウンドで累計5億円の資金調達を実施

金融機関向けにBaaSを提供開始するKipp、シードラウンドで累計5億円の資金調達を実施

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Kipp Financial Technologies株式会社は、金融サービスを開発・運用するための技術・ライセンス基盤「BaaS(Banking as a Service)」を複数の金融機関向けに提供開始した。また、2020年までに実施したシードラウンドにて累計5億円の資金調達を行った。

BaaS(Banking as a Service)提供の背景

これまでの国内における金融サービスの開発・運用は、ゼロからアプリケーションを開発したり、レガシーなパッケージをカスタマイズする案件が多く、金融サービス提供事業者にとって開発にかかる時間もコストも大きな負担となっている。また、そのようなシステム基盤のうえで素早く新機能を追加したり、外部サービスとAPI連携することは容易ではなかったという。

北米や欧州では、様々な金融機能をAPIとして提供するBanking as a Service(あるいは最近ではEmbedded Financeとも呼ばれる)市場が拡大し、開発コストが格段に下がった結果、革新的なFintechサービスが数多く生み出されてきた。

国内でも本格的にBaaS(Banking as a Service)を利用してFintechサービスを開発し、素早く機能追加したり、改善を繰り返してサービスを大きく成長させたい、という要望を耳にする機会が増えたため、KippはBanking as a Service事業に参入し、複数の金融機関にBaaSを提供するに至ったという。

 

複数の金融機関へのBaaS提供を開始

第一弾として、2021年3月29日より株式会社セブン・グローバルレミットが提供を開始した海外送金サービス「Sendy」において、Kippが開発したBaaSの仕組みが採用された。

また、今後複数の金融機関においても、BaaSを採用して開発した金融サービスがリリースされる予定であり、BaaSではウォレット・送金・決済・チャージ・AML・与信・債権管理等の機能を提供していくという。

 

J-KISS型新株予約権の発行による累計5億円の資金調達を実施

Kippは、2019年から2020年にかけてのシードラウンドにて、伊藤忠商事株式会社、AGキャピタル株式会社、株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ、株式会社セブン銀行、TIS株式会社、株式会社DGフィナンシャルテクノロジーを引受先とするJ-KISS型新株予約権の発行により、累計5億円の資金調達を実施した。

 

資金移動業と前払式支払手段(第三者型)発行者登録を完了

Kippは、BaaS事業を推進するために「資金決済に関する法律」に基づく資金移動業の登録(関東財務局長第00078号)および前払式支払手段(第三者型)発行者の登録(関東財務局長第00744号)を完了した。これにより、Kippがバリューイシュアとなる形でのBaaS提供も可能になるという。

KippではこのようなBaaSの提供を通じて、金融サービス提供事業者がより良いユーザー体験や業務効率化を実現するためのアプリケーション開発に集中できるような世界観を目指しており、数多くの優れた金融サービスの創出に貢献していきたいと考えているという。

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部

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