遠隔集中治療ソリューションを提供するT-ICU、Beyond Next Venturesなどから総額1.53億円の資金調達を実施
専門医による遠隔集中治療ソリューションを提供するT-ICUは、Beyond Next Ventures株式会社を筆頭として、UFJキャピタル株式会社、東海東京インベストメント株式会社、クオンタムリープ・キャピタル・パートナズ株式会社などが運用するファンドおよび個人を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額1.53億円の資金調達を行った。
T-ICUは今回の第三者割当増資で調達した資金を用いて、T-ICUが現在神戸市とともに取り組んでいるCOVID-19対策支援事業の全国各自治体への展開、同社取得済みの遠隔集中治療における基本特許の実装のためのシステム開発、さらには、全国のみならず海外への展開を本格化させるための普及実証を推進していくという。
また、併せて、2020年同社定時株主総会にて、遠山文規氏を新たな取締役として選任した。遠山氏は、集中治療室をメインとした外資系医療機器メーカーでのマーケティングの経験を活かして、同社が強化すべき全国展開を強固に推進していくことを期待しているという。
代表者のコメント
■T-ICU代表取締役中西氏
ICUにおける専門医不足という課題に4年前から取り組んできたことで、コロナ禍の緊急事態における医療体制整備に貢献できることを誇りに思っております。そしてそれを実現出来ているのは、私たちの活動に理解をいただいた投資家の皆様のご理解があってのことだと大変感謝しております。平時の急性期医療体制だけでなく、パンデミックのような有事にもしっかりと貢献できるよう、チーム一丸となって安全・安心を第一に取り組んで参ります。
■新取締役遠山文規氏
これまで蓄積されてきたT-ICUの強みとサービスを多くの施設に広めるとともに、変化する医療業界やIT技術の進歩に合わせた新たなサービスや製品開発を推進していきます。
遠隔相談システム『リリーヴ』
「全ての病院に集中治療医を」を形にする重症患者診療の支援システム。全国的に専門家が不足する重症患者診療の現場を集中治療医・集中ケア認定看護師で構成されたメディカルチームが24時間365日サポート。
命に関わる重症患者診療では、それに従事する医師・看護師の心身には大きな負荷がかっている。『リリーヴ』はそんな医療スタッフの不安に寄り添い、最新の知見と豊富な経験でサポートを行う。
システム面では高度通信機器が様々な生体情報や検査結果の共有を可能にし、従来の電話相談の域を超えた、より実用性の高い診療支援を行う。そして支援の場は集中治療室に留まらず、救急や看護の現場でも利用可能。
遠隔モニタリングシステム『クロスバイ』
『クロスバイ』は離れた場所から患者と医療者に寄り添うことをコンセプトに、高性能カメラによる細やかな病状観察と高度通信機器によるベッドサイドとの明瞭なコミュニケーションを実現。また複数の患者を一画面で同時にモニタリングし、医療機器との接続でそのグラフィックモニターを表示することも可能。システムは独立したネットワークに基づいており、あらゆる既存システムに干渉せず、完璧な機密保持を約束している。同システムは、感染隔離中のCOVID-19診療において非常に有効な手段だという。
※関連リンク:プレスリリース