ペプチドリーム×武田薬品工業 | 神経筋疾患に対するペプチド-薬物複合体の開発に向けて連携
バイオ医薬品企業であるペプチドリーム株式会社と武田薬品工業株式会社は、神経筋疾患領域における複数のペプチド-薬物複合体(Peptide Drug Conjugate)創製に関する包括的な共同研究、および独占的ライセンス契約を締結したと発表した。
共同研究に至った背景
神経筋疾患領域においては、疾患に対する理解が進んでいる一方、治療にあたっては全身に広く存在する標的組織に治療薬を届けることが必要であり、医薬品開発の大きな課題となっている。今回の契約では、ペプチドリームとJCRファーマ株式会社が開発したトランスフェリン受容体結合ペプチドと、武田薬品が選択した医薬品候補化合物によるPDC医薬品を創製することで、これらの課題に取り組む。そして、神経筋疾患の治療薬において組織内分布プロファイルを向上させることを目指すという。
各社コメント
■武田薬品工業株式会社 ニューロサイエンス治療領域部門長 Sarah Sheikh氏
「武田薬品は、まれな神経疾患や神経筋疾患の患者さんの新たな治療選択肢の開発に向け、努力を続けています。ペプチドリームの革新的なペプチド技術と武田薬品の創薬・開発の強みを生かす今回の提携では、神経筋疾患の効果的治療を難しくしてきた組織内分布における課題に取り組みます。」
■ペプチドリーム株式会社 取締役 副社長 舛屋圭一氏
「武田薬品とトランスフェリン受容体結合ペプチド(キャリアペプチド)を用いた神経筋疾患領域における PDC 医薬品の創製に関する包括的な共同研究をスタート出来ることを大変楽しみにしております。神経筋疾患領域にはアンメット・メディカル・ニーズの大きな疾患が多く存在しており、その多くでは従来のアプローチによる治療法の確立が難しいのが現状です。今回の取り組みでは、JCRファーマ株式会社と当社で開発したキャリアペプチドによる PDC 医薬品の創製を通じて、当該疾患領域における新薬開発に貢献していきたいと考えております。」
※関連リンク:プレスリリース