JCB×グルーヴノーツ | 「City as a Service」プラットフォーム構築に向けた実証実験を開始
株式会社ジェーシービー(以下:JCB)は、株式会社グルーヴノーツと、「City as a Service(シティ・アズ・ア・サービス、CaaS)」のプラットフォーム構築に向けた実証実験を開始する。特定の個人を識別不可能にした購買統計データをもとにAIで解析を行い、都市の状況を可視化する「都市ダッシュボード(仮称)」の提供に向けた準備を進めている。
City as a Serviceとは
経済情勢や顧客動向が日々刻々と変容する今、国や自治体、企業において外部環境の変化をつぶさに捉えて成長策を講じる重要性がますます高まっている。その上で、多様化する企業や個人の経済活動の特性を精度よく把握可能なコミュニティの単位として「街」は有効な指標となるという。
とりわけ、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により急激な変化が続く社会・経済状況においては、ビッグデータ/AI/量子コンピュータを活用した都市状況の可視化、変化の予測・シミュレーション、最適化が、社会課題の解決に寄与すると考えられる。
JCBとグルーヴノーツは、2020年3月に、社会課題の解決に向けたデータの有効活用と都市の最適化を目的に「City as a Service」の実現を目指し、JCBの購買統計データ活用に関する基本合意書を締結した。提携後、様々な切り口で購買統計データの活用・分析に関する検討を行い、今回、「都市ダッシュボード(仮称)」という方式での価値提供によって、社会課題の解決を果たせる可能性を感じ、実用化検討を目的に、プライバシーを保護した形でJCBカード決済情報を加工した「匿名加工情報」を用いた、実証実験を開始することを決定した。
「都市ダッシュボード(仮称)」とは
「都市ダッシュボード(仮称)」は、購買統計データとその他データを組み合わせてAIや量子コンピュータで解析を行うことで、都市の状況を可視化する独自のサービス。地区の現状を客観的に正しく把握できるようになることで、国内の観光需要回復の支援に努める自治体や地域活性化に取り組む事業者等において、効果的な仮説立案や取組判断が行えるようになるという。
▲City as a Service「都市ダッシュボード(仮称)」イメージ
今後について
同実証実験においては、複数の都市を対象に、JCBの購買統計データを用いた「都市ダッシュボード(仮称)」の開発に取り組む。当該都市の自治体や関係団体・事業者と協働し、活用方法の検証や提供機能のブラッシュアップ等を行いながら、「都市ダッシュボード(仮称)」を用いたサービスの公開を目指す。
また、都市に関連するデータを保有するアライアンスパートナーを募り、「City as a Service」の提供価値を高めることで、更なる社会課題の解決に貢献する。
なお、JCBは、個人情報に最大限配慮するとともに、「都市ダッシュボード(仮称)」のリリースに向けては、改正個人情報保護法の要請水準を上回る対応を実装する方針。
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