DNX Ventures×日鉄興和不動産 | シードスタートアップのコミュニティ・インキュベーションオフィス「SPROUND」を設立
米国シリコンバレーと東京に拠点を置くベンチャーキャピタルDNX Ventures(以下、DNX)は、日鉄興和不動産株式会社との共同事業として、2020年9月28日にシードスタートアップのコミュニティ・インキュベーションオフィス「SPROUND(スプラウンド)」を設立したと発表した。
「SPROUND」 設立の背景
DNXは2011年に創業以来、シリコンバレーのネットワーク・エコシステム・アントレプレナーシップを最大限に利用しながら、日米のB2Bスタートアップに投資を実行、各社の事業や組織の成長に貢献してきたベンチャーキャピタルだ。近年シードスタートアップへの投資も積極的に行うなか、各社の要請に応じて、時にハンズオンで経営を支援してきた。
こうした長年の経験を、これまで以上にシードスタートアップ各社の成長支援に活かすべく、同社の投資先を含むB2Bシードスタートアップ向けに、コミュニティ・インキュベーションオフィス「SPROUND」を開設するに至った。また合わせて、DNXの日本チームもSPROUND内にオフィスを移転。近くで利用企業の成長加速をサポートし、日本のB2Bスタートアップエコシステムの拡充に貢献していく考えだという。
「SPROUND」 の特徴
■ウィズコロナ時代のスタートアップの働き方を考えた、フレキシブルオフィス
インキュベーションオフィス「SPROUND」は、品川インターシティA棟(東京都港区港南)の約400坪のフロアに新設。DNXのシード投資先、およびDNXの投資領域と重なるB2Bシードスタートアップを主な対象とし、審査のうえ入居企業を決定する。
新型コロナウイルスの感染対策としてリモートワークが進み、既存オフィスの解約を行ったスタートアップも少なくない。SPROUNDは、米国のスタートアップKnotel(ノーテル)社の日本第一号案件として、同社のフレキシブルオフィスの概念・設計を大いに活用することで、利用人数の増減にフレキシブルに対応。リモートワークとオフィスワークをハイブリッドで取り入れる、ウィズコロナ時代のスタートアップの働き方を考えたフレキシブルオフィスの実現を目指す。
なお、9月28日時点で、DNXシード投資先である以下の企業が入居を決定しているという。
<入居企業>
アルプ株式会社、アルファス株式会社、BeaTrust株式会社、株式会社FLUX、株式会社ナレッジワーク、株式会社Hubble、PSYGIG株式会社、RESTAR株式会社、本プロジェクトの設計を行なったKnotel日本支社 (9月28日現在)
■企業成長のノウハウが循環する、B2Bシードスタートアップ・コミュニティ
SPROUNDは、ただのインキュベーションオフィスではなく「活動体」を標榜している。シード期のスタートアップ起業家の多くは、会社経営において、プロダクト開発や営業、組織設計や採用、PRやマーケティングなど「新しいこと」や「初めてのこと」に直面し、そのたびにオンラインで検索したり先輩経営者に相談するなど、独学を重ねて乗り越えている。
そのようなシードスタートアップがより効率的に学び、各社の事業・組織の成長に繋げられるよう、先輩経営者や各種専門家、DNXによるワークショップやオンラインコンテンツを通じ、企業成長のノウハウが循環する「知の還流」を生み出すことを狙う。
■シードスタートアップを支援する、SPROUND SUPPORTERとPROFESSIONAL
シード期のスタートアップが困りがちな、バックオフィスや人事、広報、マーケティングなどのテーマについて、各専門家を「SPROUND SUPPORTER」、および「SPROUND PROFESSIONAL」として迎え、オンラインプラットフォーム上で随時スタートアップの相談に乗る体制を構築する。また、SPROUND SUPPORTERには、定期開催するスタートアップの企業経営・事業推進を学ぶワークショッププログラム「SPROUND STARTUP WORKSHOP」で講師を担ってもらう予定だという。
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