トランスコスモス×ディビイ｜製薬業界のDXを支援、第一弾として自然言語処理技術(NLP)を使った文書解析ソリューションを提供開始

トランスコスモス株式会社と株式会社ディビイは、製薬業界のDX支援を加速するため、パートナーシップを締結したことを発表した。両社は共同で、目視による膨大な確認作業が常態化している製薬業界における製造原文書と申請文書の間にある齟齬をスムーズに発見し、確認作業を効率化し、属人化・ヒューマンエラーを防止する画期的なソリューション「rodanius for Pharma（ロダニウス・フォー・ファーマ）」の提供を開始する。

文書突合・正誤判定技術について

「rodanius for Pharma」は、自然言語処理技術(NLP)を駆使し、異なる記載の文書間にある誤記、抜け・漏れ、単位違いや一部表現の違いなどによる情報の間違いを検知するソリューションだ。製薬業界の製造時の原文書群は数百ページにのぼり、製造工程を詳細に記述しているのに対し、申請文書は要点を取りまとめ簡易に記述するため、従来考えられていた自然言語処理技術では情報量の違いによって間違いを探すことが非常に困難だった。

こうした課題に対し、ディビイが開発する解析技術基盤「rodanius framework」は、以前から存在する多くの解析技術を搭載しており、使うデータによって文書の構造化、ベクトル化、判別などにおけるアルゴリズムの最適な組み合わせを自動構成することができる。

これにより、従来自然言語処理では使用しないロジックや、通常あまり多用されないアルゴリズムも適正に組み合わせ、最適な解析を行うことが可能になった。その結果、通常では難しいとされる情報量に大きな差のある文書間にある齟齬を発見することができるようになった。

「rodanius for Pharma」は、既に複数の大手製薬企業の実際の現場にて実文書を使ったPOC（実証実験）を行い、その精度は十分に活用できると評価されている。現時点では製薬業界でこの製品の他に代替できるソリューションはないとのことだ。（2020/5現在）

今回の業務提携について

トランスコスモスは、製薬業界向けに「rodanius for Pharma」の販売を行うだけでなく、デジタルトランスフォーメーションサービスを組み合わせて提供し、製薬会社の業務課題や新しいビジネスの創出を行うという。昨今のコロナ禍における製薬業界の業界変化や業容拡大に対して、消費者へのデジタルプロモーションや、EC販売、アフターフォローなどを提供していく。

両社は本パートナーシップにより、今後もお互いが保有する自然言語処理技術を活用した新たなサービスを積極的に開発し、全業界に対して提供していく考えだ。第一弾として、膨大なマニュアルからFAQを自動生成するソリューションの企画を既に開始しているという。

＜株式会社ディビイについて＞

株式会社ディビイは、2015年5月に設立されたベンチャーだ。卓越したデータ活用の知識と技術をベースに、企業がデータを有効活用するための様々な製品・サービスを提供する。自然言語を探索や分析に活用できるデータに構造化するためのAIフレームワーク製品「rodanius」や、データ加工機能を持った独自開発のデータマネジメント・プレパレーションソフトウェア製品「PreRobo」など、AI製品とデータ活用基盤を組み合わせ、様々なDXソリューションを提供している。

＜トランスコスモス株式会社について＞

トランスコスモス株式会社は、1966年の創業以来、優れた「人」と最新の「技術力」を融合し、より価値の高いサービスを提供することで、企業の競争力強化に努めてきた会社だ。現在では、企業のビジネスプロセスをコスト最適化と売上拡大の両面から支援するサービスを、アジアを中心に世界30の国と地域・168の拠点で、オペレーショナル・エクセレンスを追求しながら提供している。また、世界規模でのEC市場の拡大にあわせ、企業の優良な商品・サービスを世界48の国と地域の消費者に届けるグローバルECワンストップサービスを提供。現在は事業環境の変化に対応し、デジタル技術の活用で企業の変革を支援する「Global Digital Transformation Partner」を目指している。

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