ACES×HITOWAキッズライフ | 午睡⾒守りAIアルゴリズムのPoCを開始
ヒトの行動や感情を検知・解析するヒューマンセンシング技術を軸に、画像認識アルゴリズムを開発・提供する株式会社ACES(エーシーズ)と、子育て支援事業を展開するHITOWAキッズライフ株式会社は、保育・福祉分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのPoC(実証実験)プロジェクトを実施することで合意した。同プロジェクトは主に、DX推進による保育⼠の負担軽減と保育の安全性向上を目的としており、午睡⾒守りをサポートするAIアルゴリズムの導入を見据えたPoCを行うという。
PoCの背景
昨今、さまざまな分野においてデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が期待されている。経済産業省のレポートによると、日本企業がデジタル化を通して複雑化・ブラックボックス化した既存を刷新することで、2030年に実質GDP130兆円の上積みができるとされており、既存システムの刷新が喫緊の課題とされている。
特に保育や介護をはじめとする社会福祉の分野においては、深刻な人材不足と労働負担の大きさに悩まされており、労働環境の改善が求められている。
こうした状況を鑑み、Deep Learningを用いて産業のDX化を推進する株式会社ACESと、全国で約100の保育園・学童施設を運営するHITOWAキッズライフ株式会社は、保育⼠の負担軽減と保育の安全性向上に寄与する午睡見守りサポートAIに関するPoC(実証実験)を行う。同PoCは午睡時の見守りを含む保育園児の安全管理をはじめ、園児の体調把握、監督業務や帳票業務の効率化、及びそれらを目的にした全般的なシステム開発の導入を見据えているという。
午睡見守りサポートAIについて
乳幼児を預かる保育所において、子どもの発育に応じた午睡(お昼寝)が導入されている。午睡は、子どもの生活のリズムを構成する重要な要素である一方で、睡眠中の事故も多く、子どもの寝姿勢や体動を確認するための保育士による見回りが、5分〜10分に一度行われる。こうした見回りは、安全な睡眠環境を確保し、乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐために不可欠な一方で、身体的・心理的な負荷も高いため、現場では⼤きな負担となっている。
そこで、リアルタイム監視による午睡⾒守りの安全性向上と、⾃動⾒守りによる保育⼠の負担軽減に貢献すべく、姿勢推定や顔検知アルゴリズムを⽤いた午睡見守りAIのPoCプロジェクトを実施するという。
今後について
ACESとHITOWAキッズライフは、同PoCを通じて子育てに関わる関係者の負担を軽減し、より安全で質の高い保育を提供できる未来を創造するという。
HITOWAキッズライフコメント:全国で約100の保育園・学童施設を運営するHITOWAキッズライフは、テクノロジーの力を活用することで保育の現場の人手不足を解消し、保育の質を向上させたいと考え本プロジェクトを始動させました。また当社グループ企業であり保育園や自治体業務の効率化および子育て支援に役立つ“子育てプラットフォーム”を運営する株式会社キッズコネクトとの連携も見据えております。HITOWAグループとACESの知見を合わせることで、よりよい保育の未来を実現したいと考えています。
ACESコメント:少子高齢化が進む日本において、社会福祉領域におけるDXの社会的ニーズは大きく、中でも保育現場の負担軽減は急務となっています。Deep Learningを用いた行動解析技術に強みを持つACESは、保育の現場の皆様がすぐに使えるプロダクトサービスを追求し、より安全で質の高い保育を実現したいと考えております。
<株式会社ACES 会社概要>
東大松尾研発のAIスタートアップである株式会社ACESは、ヒューマンセンシング・画像認識を中心としたAIアルゴリズムの力で、シンプルな社会の実現を目指す。具体的には、ヒトが関わる様々なビジネスシーンの課題解決をおこなうAIアルゴリズムソリューションを開発・提供している。現在Deep Learningを用いた画像認識技術を中心に、APIによるアルゴリズムパッケージの提供や、共同研究開発を行なう。
<HITOWAキッズライフ株式会社 会社概要>
HITOWAキッズライフ株式会社は、国内最多1400超の店舗数を持つハウスクリーニングチェーン「おそうじ本舗」、有料老人ホーム「イリーゼ」、保育園「太陽の子」「わらべうた」等を通じて生活総合支援サービスを展開するHITOWAグループで、子育て支援事業を展開する企業。全国で約100の保育所や学童施設を運営している。
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(eiicon編集部)