ダッソー・システムズ「3DEXPERIENCE Lab」、COVID-19への対応としてオープンイノベーションのイニシアチブを開始
ダッソー・システムズ のオープン・イノベーション・ラボである3DEXPERIENCE Labは、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の世界的拡大に対応すべく、スタートアップやメイカーズ各社と共に、複数のイニシアチブに取り組んでいる。様々な知見を持つプロジェクトメンバーをクラウド版3DEXPERIENCEプラットフォーム上でつなぎ、短期間に多くのアイデアの検討と絞り込み、設計とエンジニアリング、製造課題の解決が可能という。これらのイニシアチブは、COVID-19の感染拡大に直面する地域医療を支えるべく、適切なソリューションを提供することを目指している。
データ・インテリジェンスに基づき、スタートアップ向けのファストトラックを構築
3DEXPERIENCE Labでは、COVID-19ソリューションの開発に注力している世界中のスタートアップ企業を選定し、選定された数社を支援するファストトラック・アクセラレーション・プログラム (優先的支援プログラム) を立ち上げた。支援候補となるスタートアップの調査と絞り込みには3DEXPERIENCEプラットフォーム上のデータ・インテリジェンス・ダッシュボード機能を使用。また3DEXPERIENCE Labで現在支援しているインキュベーター・パートナー・ネットワークのメンバー各社も選定対象としたという。ファストトラックに選定されたスタートアップ各社は、3DEXPERIENCEプラットフォーム上のコラボレーション・エンジニアリング・アプリケーション、製造のためのマーケットプレイス・サービス、ダッソー・システムズの社員や3DEXPERIENCE Labのコミュニティ・メンバーによるメンタリング (指導) を利用できる。高度な専門性を持つプロフェッショナルの知見や知識をクラウド上のプラットフォーム上で共有し、地域にとらわれず共同作業を進めることで、常識を覆すようなソリューションの発見と開発が可能となるという。
フルーガル・イノベーション (倹約型イノベーション) のイノベーションで製品の複雑さとコストを削減
米国、英国、インド、フランス、オランダのエンジニア、設計者、製造業者、科学者、メイカーズ、加工業者が、3DEXPERIENCEプラットフォームを使用して、スペアパーツの3Dプリントや、地域の病院向けのマスクや人工呼吸器の製造に向けた高速設計などを共同で開発している。これらのデザインプロジェクトとその3Dモデルはクラウド版3DEXPERIENCEプラットフォーム上で共有され、それに関わるエンジニアリング・プロセスは、ヘルスケアをはじめ多岐にわたる業界の専門家や医療専門家によって詳細に検討され日々改善されている。現在、3DEXPERIENCEプラットフォームは、上記の国だけでなく、その他の国でも活用が検討されているという。
世界中のオープンデザイン
ダッソー・システムズではまた、世界中のオープンチャレンジを支援し、クラウド環境で使用できるSOLIDWORKS xDesignを提供し、設計者やエンジニアが迅速にソリューションを開発できるようサポートしている。SIMULIAアプリケーションの専門家が科学者と協力して、換気装置やマスクなどのプロジェクトでシミュレーションを行い、その効率性を検証する。最初にサポートされたオープンチャレンジは、OpenSourceVentilatorとMontreal Code Life Challenges。
人とプロジェクトと生産をつなぐ
3DEXPERIENCEプラットフォーム上には、世界各国の病院、工場、ファブラボのマッピング情報があり、プロジェクトや現地の生産機能と、その成果を必要とする人々とを結びつける。3DEXPERIENCEマーケットプレイスにアクセスすることで、クラウドを介した生産管理が可能になり、プロのエンジニアや製造業者間でのコラボレーションが可能になるという。
ダッソー・システムズの一連のイニシアチブは、オンライン・コミュニティ「Open COVID-19」で進行中で、参加は登録制。詳しくはサイトを参照。
https://go.3ds.com/opencovid19 (英語)
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(eiicon編集部)