Next Commons Lab×JR東日本スタートアップ | 人材の移動距離を延ばす「Way-Way」プロジェクトを開始
地方創生プロジェクトを数多く手がける一般社団法人Next Commons Lab(NCL)と、JR東日本の100%子会社であるJR東日本スタートアップ株式会社が、地域と首都圏のニーズをつなぎ、人材の移動距離を伸ばすプロジェクト「Way-Way」を3月30日に開始した。
第1弾として開始する福島県南相馬市小高駅のプロジェクトに参画するコーディネーター「民間駅長」を同日より募集する。
Way-Wayは、地方創生プロジェクトを数多く手がけるNCLと、JR東日本の100%子会社であるJR東日本スタートアップ株式会社が、それぞれの強みを活かし、地域と首都圏のニーズをつなぐプロジェクト。地域の課題を解決する創造的人材を育成するとともに、旅をしながら地域で仕事ができるインフラや環境を構築。JR東日本の駅舎を活用してコミュニティの場とすることで、関係人口の創出・拡大につなげることが目的という。
第1弾となる南相馬小高地区ではすでにNCLが手がける4つのプロジェクトが進んでおり、Way-Wayの導入で都市部の人材が、これらのプロジェクトに参画できる環境を整える。また、都市部と地域の間の移動を促進するために、移動コストの削減を目的とした新制度の導入も検討している。
▲南相馬市の小高駅
3月14日の常磐線全線運転再開に併せて小高駅を、Way-Wayの拠点としてリノベーション。都市と地域の人材をつなぐ場として、さらに小高駅を主に利用する学生のコミュニティの場としての役割を担う。
▲小高駅の待合スペース
駅舎にはコーディネーター「民間駅長」が駐在。スペースの維持・管理、事業開発や企画立案に加えて、都市部の人と住民をつなぐコミュニケーションのハブとしても活動する。
Way-Wayプロジェクトの経緯について
NCLは「ポスト資本主義を具現化する」をミッションとし、地域リソースに対する事業創出などを目的としたソーシャルベンチャー。2015年の事業開始以降、地域おこし協力隊制度を活用したローカルベンチャー創出の仕掛けを展開。現在は日本国内12カ所、台湾1カ所に拠点を持ち、90以上の地域プロジェクトを支援している。
▲NCLの拠点
これら地域プロジェクトが成果を見せつつある一方、いまだ日本のビジネスは東京などの都市部に集中しており、地方だけで実現できるビジネス展開には限界がある。また、地方の人口減少は歯止めがかかることなく進んでおり、2040年には自治体の半数が消滅する恐れがあるという予測もある。
人口減少と東京一極集中による地方の衰退を解決するために人材の流動性を高め、関係人口の増加を促すとともに地域の活性化を支援する必要があると考えるたNCLと、人口減少により無人駅化が進むJR東日本エリアの活性化を課題とするJR東日本スタートアップの協業により「Way-Way」プロジェクトが実現。無人駅をコミュニティの場とし、コーディネーターとして「民間駅長」が常駐することで地域の活性化と東京エリアとの移動を促進、人口の奪いあいではなく、「人口をシェアする」社会を目指すという。
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(eiicon編集部)