【三菱商事×カスタマイズサラダ専門店のクリスプ】 資本業務提携契約を締結、外食産業のDXを推進
三菱商事株式会社は、株式会社クリスプホールディングスが行う第三者割当増資(出資比率:18.4%)を引き受け、資本業務提携契約を締結したと発表した。本件による出資額は、約5億円になる。
業務提携契約締結の背景
クリスプホールディングスは「熱狂的なファンをつくる」をミッションに掲げ、主食としてのサラダを提供するカスタムサラダ専門店「CRISP SALAD WORKS」(国内14店舗)を運営している。また、「飲食店の顧客体験を進化させる」ことを目的に、自社開発したモバイルオーダー・オンライン決済・店舗運営・CRMを一括提供するシステム「PLATFORM」を、外食事業者に販売する、SaaS事業も手掛けている。
近年、外食産業では、人手不足・食品ロス発生などの構造的課題を解決するため、デジタル技術を活用したシステムの導入が進んでいるが、長期の開発期間、多額の初期投資などの障壁から、事業所数で市場の約8割を占める中小事業者への導入が進んでいないことが課題だった。クリスプホールディングスは、自社開発した「PLATFORM」をSaaS形式で他外食事業者に販売することで、少額の投資と短いリードタイムでの利用開始を可能としている。
「PLATFORM」は店舗オペレーションの効率化や食品ロスの削減に留まらず、蓄積されるデータに基づく消費者の嗜好や属性に合わせたマーケティングや、Life Time Valueの向上に資する経営をサポートするシステムだ。また、「PLATFORM」に天候などの外部データとAI学習を組入れ、売上予測・自動発注などの機能を付加していくなど、オンラインとオフラインが融合した次世代型店舗の開発にも取り組んでいる。
本提携は、「経済価値」「社会価値」「環境価値」の同時実現を目指す三菱商事と、外食産業の社会課題解決を経営方針の軸に据えるクリスプホールディングスの取組みを発展させるものだという。三菱商事グループが有する産業知見とネットワークを活用することで、クリスプホールディングスのブランドバリュー向上と経営ビジョンの実現に貢献するとともに、「PLATFORM」を活用した新たな事業モデルの構築等にも取り組んでいくという。また、本提携の円滑な推進の為、常勤取締役1名を三菱商事より派遣することも決まっている。
尚、本提携は、消費者価値創造と人財育成に資する事業開発の促進を主目的として三菱商事のコンシューマー産業グループが実施している「新規事業公募制度」への応募により、具現化された案件だ。同社は、今後も社員一人ひとりの事業構想と挑戦を後押しし、新たな価値創造を目指していくという。
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(eiicon編集部)