ベルシステム24×デロンギ×日本マイクロソフト×DataMesh | MR技術を活用した次世代型コールセンター構築プロジェクトを開始
コールセンターアウトソーシング事業を展開する株式会社ベルシステム24ホールディングス、デロンギ・ジャパン株式会社、日本マイクロソフト株式会社、DataMesh株式会社の4社は、共同で「コールセンター・ワークスタイル・イノベーション・プロジェクト」を開始すると発表した。このプロジェクトでは、Mixed Reality(MR、複合現実)などの最先端技術を活用し、コールセンター業務において “時間や場所の制約を超えた新しい働き方”の実現を目指す。
MR技術を活用したコールセンター・バーチャライゼーション
今回、4社が連携して取り組むのは、「コールセンター・バーチャライゼーション」と題した、Mixed Reality(MR、複合現実)を活用した次世代ワークスタイルソリューションの構築だ。具体的には、ヘッドマウントディスプレイである「Microsoft HoloLens 2」と DataMeshの3Dホログラム技術を活用したMRアプリを組み合わせることで、デロンギ製品のお客様サポート業務を、コールセンター拠点以外の場所でも提供できるようにする。
これまで、電化製品や化粧品など有形製品を提供するメーカー等のコールセンターでは、膨大な数の製品をコールセンター内に設置し、問い合わせごとにオペレーターが実物を手に取り、実際に本体や部品を動かしながら対応してきた。
これに対し、HoloLens 2を活用したソリューションを用いることで、オペレーターは、消費者からの問い合わせに際し、3Dとして完全な形で空間上に再現された製品が、目の前にあるかのように詳細を確認しながら回答できるようになる。また、3Dホログラムのデータは、マイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」に保存されるため、複数の人がどこからでも利用できる。
これにより、地方居住者や育児・介護と仕事を両立したい方など、時間や場所の制約がある人においても、コールセンター拠点に勤めるオペレーターと同レベルの業務を行うことが可能になる。コールセンターアウトソーシング事業を展開するベルシステム24では、同ビジネスモデルの特許を申請済みだという。
▼現在のコールセンターの様子
▼「コールセンター・バーチャライゼーション」使用イメージ
取り組みの背景
現在、日本では人口減少・少子高齢化が進み、労働力の確保が深刻な社会問題となっている。コールセンター事業でもその影響は大きく、AI(人工知能)などのデジタルテクノロジーを活用した生産性向上施策と並行して、事業拡大のための人材確保が喫緊の課題となっている。
そのため、地方居住者やシニア、育児や介護との仕事の両立が必要な方、障がいのある方など、働きたいと望む誰もが機会を制限されずに働ける環境を整えることが必要だ。このような背景のもと、時間や場所の制約を超えた新しい働き方の実現という共通の想いを持つ4社が連携し、同プロジェクトの発足に至ったという。
プロジェクトの概要
同プロジェクトでは、3万人を超える多様なバックグラウンドを持った社員が勤務するベルシステム24を中心に、4社が連携してコールセンター業務におけるワークスタイル・イノベーションを目指した研究・開発を行う。
まずは、デロンギ製品の問い合わせ受付業務において段階的に実証実験を行う。初期テストを早期に実施し、その後、複数の製品、複数のオペレーター、複数の拠点へと運用を拡げる等の高度化を進める。その工程の中で様々な検証を行いつつ、他の商品・サービスへ拡大した場合の規模や効果の試算を実施。その後、2021年末を目途に汎用的なビジネスモデルを構築し、ベルシステム24の他のクライアント企業での導入を進める予定だという。
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(eiicon編集部)