西日本シティ銀行×グルーヴノーツ | 金融業務効率化のため、AIを活用した実証実験を開始
福岡発AIベンチャーの株式会社グルーヴノーツは、株式会社西日本シティ銀行のテクノロジーアドバイザーとして参画し、2019年10月から12月にかけて、クラウドAIプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を活用した実証実験を開始した。
豊富なAI導入実績をもとに、テクノロジーアドバイザーとして金融業務の効率化と高度化を支援
本プロジェクト第一弾の取り組みでは、西日本シティ銀行営業店の業務の効率化および高度化に向け、社内問い合わせ対応と来店客数予測においてAIを活用する。
グルーヴノーツが開発・提供する「MAGELLAN BLOCKS」は、機械学習・深層学習と量子コンピュータを活用して、高精度な未来予測から組合せ最適化まで実現するクラウドサービス。サービス開始から延べ3,800社が利用し、12,500以上のAI学習モデルを構築してきた(2019年9月時点)。
グルーヴノーツはこれまでの知見や経験を活かして、西日本シティ銀行がAIを活用推進していくための体制支援に向けてテクノロジーアドバイザーとして参画し、AIや量子コンピュータといった最新テクノロジーの導入を推進。同行の業務課題の解決、企業価値向上を後押しする。
加えて、グルーヴノーツと西日本シティ銀行の本拠地点である九州の地域経済の発展に向け、両者協働して企業におけるAI利活用の加速、経営課題の解決をサポート。「MAGELLAN BLOCKS」は、AIにより将来を正確に予測するだけでなく、量子コンピュータを使って、予測される未来に最も適切に対応する人や作業の組み合わせを瞬時に解決することを可能とする。
これにより、企業内の活用のみならず、MaaS(Mobility as a service、モビリティ・アズ・ア・サービス)やスマートシティ(Smart City)など、地域全体の最適化にも大きな効果を発揮することが期待される。地域に根ざした企業と協創することで、社会の新たな可能性に取り組んでいくという。
お客さま接点の充実や窓口の待ち時間短縮など、AI活用によるサービス変革に向けた取り組み
グルーヴノーツと西日本シティ銀行は、今回の実証を経て、本業務へのAI適用に向けた課題の洗い出し、導入を進めるともに、同行内の他の業務への検証を検討していく。
■取り組み①:営業店からの問い合わせ対応業務をAIで効率化
質問内容が多岐にわたり複雑かつ専門的で、最も頻度の多いローン商品に関する問い合わせ対応業務に、AIを活用。これにより、本部の業務省力化や、営業店でのチャットボット活用による顧客対応の迅速化など、お客さま接点の充実を目指す。
■取り組み②:営業店への日々の来店客数をAIが予測
過去の来店客数実績をもとに、天気・気温・降水量といった気象予測データ等の外部データも活用しながら、AIで日々の来店者数を予測する。窓口の待ち時間短縮に向けた営業店の適切な受入態勢の構築や、営業時間の見直しなど、店舗運営を高度化し、お客さまの利便性・満足度向上に向けた施策検討につなげる。
金融業へのAI導入事例(一部)
■ATMの利用頻度の予測
各店舗のATMがどの程度の頻度で利用されるかを予測し、ATMへの現金の補充時期を効率化。
■成約率の高い見込み顧客の予測(BBM、Behavior Based Marketing)
お客さまへ無作為にDMを送るのではなく、AIにより対象の商材サービスに興味を持ちそうな見込み顧客を分類予測。DM発送にかかるコスト削減や、機会損失を防止し、効果的なダイレクトマーケティングを実現。
■ローン審査モデルの構築
ローン契約締結に至るパターンや確度を解析し、審査プロセスの自動化を推進。
<株式会社グルーヴノーツについて>
グルーヴノーツは、ビジネス現場で活用できる人工知能(AI)を目指して、クラウドAIサービス「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」の開発やAI活用コンサルティングを行う、福岡発のテクノロジーカンパニー。世界で初めて、量子コンピューティング技術の商用サービス化に成功。独自開発したAI(機械学習・深層学習)と量子コンピュータを搭載した「MAGELLAN BLOCKS」は、数値/画像/文書等の様々なデータをもとに、AIの高精度な予測と、量子コンピュータの組合せ最適化によって、複雑なビジネス課題に対して解を導き出すことができる。
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(eiicon編集部)