農業ビジネスを展開する「アグリメディア」、グロービス・キャピタル・パートナーズなど3社から4.5億円を調達

農業ビジネスを多角展開するアグリメディアは、既存株主のグロービス・キャピタル・パートナーズ、REAPRA VENTURESと、今回新たに株主として加わる地域創生ソリューションの計3社を引受先とした第三者割当増資を実施した。10月31日付けで総額4.5億円(うち既存株主が4億円)を調達し、国内トップに成長している主力2サービスの拡充・収益化と、事業拡大に伴う人材採用と育成により経営基盤の強化を図るという。さらに、調達資金を新規事業開発にも充て、成長を加速させる。地域創生ソリューション社とは、同社のネットワークを生かし、農業関連企業など当社と相性の良い企業との協業を検討するなど、連携を深めていくという。

＜引受先＞

■グロービス・キャピタル・パートナーズ

■REAPRA VENTURES

■地域創生ソリューション

アグリメディアは2011年4月に創業以降、遊休農地や耕作放棄地の増加に着目した農地活用事業を皮切りに、担い手不足の農家と就農希望者をつなぐキャリア事業、道の駅や体験型BBQ運営などの飲食・流通事業、企業や自治体への農業分野でのコンサル事業など、農業分野で事業を多角化している。

農地活用事業の主力サービス・サポート付き市民農園「シェア畑」は、主に都市部の農地管理や維持に困る所有者と、都市住民の野菜作りニーズを結び付け、2012年のサービス開始以降、首都圏と関西に93農園まで数を増やしている(※1)。

また、キャリア事業の農業求人サービス「あぐりナビ」は、サービス開始5年で登録会員(農業を仕事にしたい求職者)が5万人を突破、取引農家も北海道から九州までエリアを広げ計4200件を超えた(※2)。「シェア畑」「あぐりナビ」ともに、国内ナンバー1規模のサービスに成長し、都市部から地方へと影響範囲を広げている。

主力2事業のほか、収穫体験付きBBQや道の駅運営などの飲食・流通事業、企業や自治体へのコンサル事業も立ち上げ、課題が山積みの農業分野で事業領域も拡大中。

※1、※2 の数字は 2019 年 9 月末時点

今回の調達は事業拡大期の「シリーズC」と位置づけ、累計調達額は約11億円に達する。今後、農地活用事業は主力の「シェア畑」の農園数を拡大。キャリア事業では、新たなサービスの展開も視野に入れ、2021年に両事業の売上高(関連事業含む)をそれぞれ約2倍近くにすることを目指す。また、コーポレート機能拡充のための人材採用を強化し経営基盤を強化するほか、エンジニアなどIT人材の採用にも注力。IT活用も含めた新たな事業の開発にも投資し、収益拡大と企業成長の両輪を加速させるフェーズへ入るという。

■グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー・最高執行責任者 今野穣氏のコメント

今回も前回に引き続き、既存株主としてアグリメディア社の資金調達に参加できましたことを大変喜ばしく思います。同社は、一般的に起業が簡単ではないと言われる農業関連分野にて、極めて順調に成長されています。これもひとえに、諸藤社長や経営陣の方々のリーダーシップの下、460名もの従業員の皆さんとともに、都市部・地方それぞれの課題に丁寧に向き合われていることの証左だと思います。今後は更に、都市部と地方を結ぶ役割として、日本の農業に無くてはならない存在に成長されるよう心より願っています。

※関連リンク：プレスリリース

（eiicon編集部）